天皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」

採決後の処理をしていない生血は使用しない

順天堂大医学部の天野篤教授(C)日刊ゲンダイ

 外科医がどんなに細心の注意を払って的確に手術をしても、生体反応や薬剤の影響によって血が止まらなくなることは起こり得ます。血液センターからすぐに血液製剤が届かないケースもあります。輸血の設備が整っていない地方の病院などは、万が一に備えて常に輸血の工夫をしておかなければなりません。

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天野篤

天野篤

1955年、埼玉県蓮田市生まれ。日本大学医学部卒業後、亀田総合病院(千葉県鴨川市)や新東京病院(千葉県松戸市)などで数多くの手術症例を重ね、02年に現職に就任。これまでに執刀した手術は6500例を超え、98%以上の成功率を収めている。12年2月、東京大学と順天堂大の合同チームで天皇陛下の冠動脈バイパス手術を執刀した。近著に「天職」(プレジデント社)、「100年を生きる 心臓との付き合い方」(講談社ビーシー)、「若さは心臓から築く 新型コロナ時代の100年人生の迎え方」(講談社ビーシー)がある。