日本全体で女性たちの鉄欠乏性貧血の増加は、深刻な問題となっています。ほとんどが女性、それも20~40代の女性に多く、50代以上の女性や男性にはあまりみられません。このことでお気づきでしょうが、この年代の女性は、「月のもの」があって毎月相当の量の鉄分を失います。失った分だけ補えればいいのですが、実際には鉄の摂取量は国民的な規模で減少しています。
厚労省の平成20年国民健康・栄養調査報告によれば、1955~75年にかけては、1日13~14ミリグラム程度を摂取していたのが、85年ごろから下がりはじめ、2001年以降は実に8ミリグラム以下まで下がっています。
国民的なレベルでの女性の鉄欠乏については、そのほかにも数々のデータがあります。日本赤十字社は、血液事業を通して国民の貧血の状態についての膨大な情報を持っています。貧血気味で献血できなかった人は、やはり20~40代の女性に高頻度に出ています。
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