世界を震撼させたパリのテロ事件は、ニューヨーカーにとっては「9・11」の悪夢を思い起こさせるもの。ニューヨークのメディアでは「テロの恐怖に負けないためにはどうしたらいいか」というテーマによる心理学者へのインタビューが次々に報じられています。
ランゴン・ニューヨーク大学病院のマーク・シーゲル教授は「テロのショックは人間を呆然とさせる。次は自分かもしれないという恐怖と、そこから生まれるストレスで健康を害し、日常生活を破壊する。それがテロの目的」と断った上で、「果敢な救出劇などの人々の勇気に注目すべき。なぜなら、勇気という感情は恐怖と同じ強さで脳に働き、人から人へ広がっていくから」とコメントしています。
コロンビア大学病院のディレクター、アン・マリー・アルバーノ氏は、「ニュースやソーシャル・メディアに触れ続けていると不安が増大する。子供を学校に送っていく時はラジオのニュースは聞かないなど、メディアに触れる時間をコントロールした方がいい」とし、「何かあった時にどう行動するか、家族で話しておくことも大切」と話します。
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