どうなる! 日本の医療

数年後には民間病院がバタバタと倒産する?

「国民が無関心と沈黙を守っている間に、病院の経営状態は緊急事態に陥っています。関東圏のある地域中核病院では経営が赤字でニッチもサッチもいかず、ボーナスを下げざるを得なくなっている。これに医師や看護師が怒り、看護師が大量に集団離職する動きさえ見られます。診療報酬を引き上げなければ、多くの病院経営が行き詰まり閉鎖という恐ろしい事態が起こり始めようとしています」(本田医師)

 首都圏の私立医科大学病院の中には、設備投資などで巨額な累積赤字を抱えているところもあるという。

 いよいよ日本の医療崩壊が現実的になってきた。

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村吉健

村吉健

地方紙新聞社記者を経てフリーに転身。取材を通じて永田町・霞が関に厚い人脈を築く。当初は主に政治分野の取材が多かったが歴代厚労相取材などを経て、医療分野にも造詣を深める。医療では個々の病気治療法や病院取材も数多く執筆しているが、それ以上に今の現代日本の医療制度問題や医療システム内の問題点などにも鋭く切り込む。現在、夕刊紙、週刊誌、月刊誌などで活躍中。