心臓が停止して全身の血液の循環が止まっているので、仮にどこにメスを入れても出血はしません。そのため、どんなにアプローチしづらい箇所でも手術を進めることができます。
もちろん、切開した箇所を後でしっかり問題ない状態に戻さなければなりませんし、血液の循環を止めても他の臓器に悪影響が出ない1時間以内に循環の再開を得て、できるだけ短時間で終わらせる必要があります。
そうした手術を数多く行った経験があり、それなりの設備が整っている病院でなければ、実施は難しいといえます。逆に言えば、他の病院で「手術できない」と言われた患者さんでも、超低体温循環停止なら手術できる可能性があるのです。
本当に手術ができないのかどうか。病状が安定しているうちに、セカンドオピニオンを受けてみてください。
天皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」