漢方達人をめざせ!

意識は快便 でも腹は便秘

 人にはそれぞれ生まれ持っての体質があるので、健康に気を付けた生活を送っていても、それだけでは不十分な場合があります。私にとっては便秘です。

 ただ、自覚としての便秘はあまりありません。毎日“快便”で、便秘がちの人がよく言うような「何日も出なくて、お腹が詰まった感じで苦しい」という経験もない。だから、私自身は自分が便秘だとは考えていませんでした。

 ところが以前、病院で何かの検査を受けた時に、腸に便がたまっていることが判明したのです。

 それ以来、夜に1回だけ便秘にいい漢方薬を飲んでいます。もう10年くらいになるでしょうか。「腸は健康の要」といい、東洋医学で大腸は肺や皮膚、鼻とも関連していますが、特に不調もなく体調は絶好調です。

 日本人はもともと大腸が長く穀類や野菜といったいわば、お箸で食べる和食が体にあっているはずです。

 ですから、漢方薬だけでなく、日頃から食事で食物繊維をたくさん取るようにしています。昼と夜は大皿に山盛りの野菜を食べます。

 例えば、先日のランチは白菜、モヤシ、キュウリ、チクワ、ショウガ、春雨を合わせた温サラダを、この一品で満腹になるほどたっぷり。

 風邪をひきやすい、疲れやすい、気持ちがすっきりしないなど何らかの不調を抱えているようなら、もしかしたら、あなたが思いもつかないようなところに原因があるかもしれません。

久保田佳代

久保田佳代

父は乳児院院長、母は薬剤師、長女は歯科医、次女は眼科専門医という医療一家に産まれたが、昨今の臓器医療である西洋医学とは違い、人に向き合い、カラダとココロの両面から治療が行える漢方を志し20余年経つ。昭和薬科大学卒業、老舗漢方薬局を経て、「氣生薬局」開局。サプリメントアドバイザー、漢方茶マイスター、日本プロカウンセリング協会1級など多数資格取得。「不妊症改善における実力薬局100選」に選ばれている。