画期的「痛み緩和クリーム」で“注射嫌い”がいなくなる?

小児はもちろん、成人でもOK(C)日刊ゲンダイ

 表皮は、皮膚表面から約0.2ミリ、真皮は表面から2.2~3.2ミリ、皮下組織は表面から4.2~5.2ミリの厚さ。注射は種類によって皮膚のどの深さまで到達するかが変わるが、最も深くまで到達する静脈注射でも皮下組織の辺りだ。

■保険適用の範囲内

 疼痛緩和クリームは局所麻酔剤なので、塗ってしばらく時間を置いてから効果を発揮する。塗ってからポリエチレンフィルムなどのフィルム材で密閉して時間を置く。

「麻酔効果を発揮できる深さは、塗ってから60分経過では皮膚表面から平均2.9ミリ、120分経過では平均4.5ミリでした」

 つまり、たいていの注射で痛みの緩和が可能ということ。成人、小児に対し、複数のケースにおいて疼痛緩和がどれほど見られたかの研究が行われている。たとえば、4~10歳の60人を対象に、半分は今回のクリーム、半分は偽薬を塗り、60分置いた時点では、手背への静脈注射時の疼痛緩和は、偽薬と比べて有意に高かった。

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