膵臓がんリスク10~20倍増 医師に聞いた「膵炎」の怖さ

次長課長の河本準一は2度の急性膵炎で入院(C)日刊ゲンダイ

★死に至る?

 急性膵炎は、命に関わることがある。

「最新のデータでは死亡率は2.6%ですが、重症急性膵炎になると10.1%まで上昇します」

 慢性膵炎は、すぐ死に至ることはない。しかし、安心はできない。

「がんの中でも予後が非常に悪い膵臓がんのリスクが、健常な人に比べて10~20倍高まります。しかも、定期的にチェックしていても、膵臓の状態が悪いので早期発見が困難。たいていは進行がんで発見されるのです」

 進行膵臓がんになると、打つ手がほとんどないのが実情だ。

★治る?

 急性膵炎は、要因を取り除けば治る例が多い。

「アルコールが原因なら禁酒、胆石が原因なら胆石を取る」

 ところが、慢性膵炎は「不可逆性」、すなわち「治らない」。「治療では進行を止めることに重点が置かれます。しかし最近、世界で初めての項目を入れたガイドラインが日本で作られました」

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