膵臓がんリスク10~20倍増 医師に聞いた「膵炎」の怖さ

次長課長の河本準一は2度の急性膵炎で入院(C)日刊ゲンダイ

 それが、「早期慢性膵炎」だ。

★早期慢性膵炎とは?

 慢性膵炎は不可逆性で、一度発症すると膵臓がんのリスクが高くなる。そこで日本では、早期慢性膵炎からの医療の介入が試みられている。

「『治療を始めれば治る可能性があるのではないか』という段階が、早期慢性膵炎です。普通の膵炎は超音波やCTで診断できますが、早期慢性膵炎はそれではわかりません。超音波内視鏡という機器で精密検査を行わなくてはなりません」

 しかも、膵臓の専門医でないと診断は難しい。膵臓専門医は少ないが、病院のHPなどで医師のプロフィルを確認し、受診すべきだ。

「早期慢性膵炎の診断までいかなくても、慢性的に腹痛があり、飲酒習慣があるなら、胃カメラだけでなく血液検査や超音波などで膵臓を調べる。せめて慢性膵炎のチェックはすべきでしょう」

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