針は「単極型」と「双極型」の2タイプあります。「単極型」は針を細くすることが可能で、あまり深く刺す必要がないため当然痛みも少なく、術中術後の出血が少ないという利点があります。痛みを嫌う米国では今でも主流ですが、メーカーの販売戦略から外れたために、生産中止ともいわれています。
「双極型」の針も最近は細いタイプがでてきました。しかしどうしても「単極型」にくらべると太くなるため、術中術後の出血の可能性があります。そうしたことから米国では軟口蓋や舌の奥を小さくする手術において、長い間承認されませんでした。
私の経験では、鼻の手術では「単極型」も「双極型」も痛みや出血に大きな違いがなく、現在では「双極型」が主流になりつつあります。
のどや舌の手術では「単極型」が良さそうですが、手術効果もそんなに期待できないうえ、日本では保険治療の対象ではありません。そのため新しいシステムが出るまで「双極型」が主流となりそうです。
耳鼻科の病気