頭痛を自覚したのは19歳の時に出演した時代劇でカツラをかぶったときでした。カツラ合わせをしたのですが、長時間かぶっているとどうも頭がしめつけられ、言いようのない痛みに。当時、新人は撮影が途中で何時間空いてもカツラを外してもらえず、私は一日中耐えるのみでした。そうやって精神的に強くなったところもあるのですが、医師に話したら、実はそれが頭痛の始まりだと言われました。
そんな痛みが救急車を呼ぶほどひどくなったのは40代になってから。休みの日は決まって明け方になると、首から肩がパンパンになって目がえぐり出されるような痛みが始まり、昼ごろには激しい吐き気と頭痛に襲われるんです。
頭痛薬なんて飲んでもすぐに吐いてしまって効かないし、もう頭をハンマーでたたかれるような痛みが続く。しまいには胃液しか出てこないほど吐き続け、ずっとトイレにこもったままなんてこともありました。
独白 愉快な“病人”たち