独白 愉快な“病人”たち

女優・水沢アキさん(61) 片頭痛

水沢アキさん(C)日刊ゲンダイ

 ところが救急車で運ばれて血液検査をしても、脳のMRIをとっても、異常がない。鎮痛剤を点滴しても痛みが変わらない。もう内科医の先生もさじを投げて、東京女子医大の「頭痛外来」を紹介されました。

 頭痛外来に行き、主治医ができたことが何より安心でした。病名は片頭痛。片頭痛って、「片」の字から、一部分がひどく痛いのだろうと思っていました。ところが、ズキンズキンという拍動性の痛みが突然、起こるのが片頭痛だったのです。

 そして、頭痛薬は我慢できなくなってから飲むものでなく、早い段階で飲むべきだったことや、頭痛薬に相性の合うものとそうでないものがあることを教えていただき、いろいろな薬を試すチャンスを得ました。

 頭痛との付き合い方がわかり、症状はかなり軽減されましたが、そう簡単に頭痛とは縁は切れませんでした。当時の私は38歳で離婚。自分から願い出たので、億万長者の元主人に慰謝料を請求されました。もちろん払いませんでしたが……。さらに、不動産投資でいくつかのマンションのローンが6億5000万円にもなり、その後にバブル崩壊……。

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