あの“激痛”を少しでも和らげたい 「尿路結石」4つの疑問

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「結石がある場所にもよるが、大まかにいうと10ミリ未満ならESWLが第1選択肢、10ミリ以上ならTULかPNLになります。ESWLは麻酔なし、外来でできるため患者さんの負担が少ない。TULは尿道から尿管鏡を入れるので全身麻酔や腰椎麻酔が必要なうえ、入院が必要になる。また、破砕した結石を排出するため、尿管にステントを留置するなど負担が大きい。腎臓に管を挿入するPNLはさらに侵襲が大きくなります」

 近年、自由に曲がる軟性尿管鏡が登場し、奥にある腎結石にもTUL(f―TUL)が行えるようになった。しかし負担を考慮すると、ESWLが行える段階までに治療を始めるべきだという。ただし、ESWLを2回程度やっても結石を破砕できない場合は、TULに変更したい。

Q4.痛みを少なくするために重要なことは?

「人間ドックなどで小さな結石があると指摘され、『様子を見ましょう』といわれた時点で泌尿器の専門医に診てもらうことが大切です。自分の結石がどんな段階にあるのかを把握し、治療を始める適切なタイミングを逃さない。結石が大きくなってきた、尿管に移動しているかもしれないといった段階で治療を始めれば、痛みが少なくて済むケースもあります。発作に備えて薬を処方してもらうこともできるし、自分の痛みの原因が分かっていれば、それだけで痛みは緩和されるものなのです」

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