独身者は、がん、心臓病、脳卒中などの病気で50代・60代で亡くなるリスクが、既婚者と比べて2~5倍以上もあります。また高血圧や糖尿病の死亡リスクは、10倍前後にも達します。そのため、保健医療分野への支出もかなり多めです。
働き盛り(35~59歳)の男性独身者で、年間約6万5000円。60代になると、年間9万円近くをこの分野に使っています。しかし既婚者は、家族1人当たりに直すと40代で3万3000円、50代で4万5000円、60代でも6万7000円ほど。つまり、独身男性は既婚者の3~4割増しになっているのです。独身女性はもっとお金を使っていて、既婚者と比べると4~5割増しとなります。独身者の健康不安の大きさを改めて感じさせる数字です。
なかでも「医薬品」への出費が目立ちます。働き盛りの独身者は、男女を問わず1万3000~1万4000円分の医薬品を購入していますが、既婚者は、家族1人当たり40代で5500円、50代で8200円ほどしか使っていません。60代でも1万2000円台にとどまっています。独身者は、男女を問わず既婚者の1・5~2倍以上も医薬品を買っているのです。
家計簿を見れば病気がわかる