■外来なら現行の2倍~5倍の負担も
具体的に高額療養費制度が改悪されるとどうなるのか。仮に70歳のAさんの入院医療費が1カ月100万円かかったとしよう。現行では①Aさんの年収が370万円以上なら、その自己負担限度額は8万7000円。②Aさんの年収が370万円以下なら、約4万4000円となる。③Aさんが住民税非課税になるほど低所得だと2万5000円。④年金収入80万円以下なら1万5000円の負担だ。
これを財務省の提案に沿って試算すると、入院の場合、現行の1.3~3倍、外来の場合は現行の2~5倍になるという。
すなわち、①のケースは現行の8万7000円から最大25万4000円(ただし所得水準に応じて)。②は現行より1万4000円以上高い5万8000円以上。③の住民税非課税の人は2万5000円から3万5000円へ。④のケースは現行の1万5000円が3万5000円にアップするという。
どうなる! 日本の医療