エイズを知る

それでもHIVになりやすいのはこんな人

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「たとえば、夫がHIV感染者の場合、夫が治療を受け、妻が予防薬を飲んでいたら、普通にセックスして、妊娠・出産しても、母子感染の確率は1%以下。なにも対処していなかったら25%の感染リスクがあります」

 国内のHIV新規感染者は年間1500人に上る。感染からエイズ発病までの潜伏期間は最長10年。問題は、診断された時点でエイズを宣告される“いきなりエイズ”の人が少なくないことだ。「エイズ患者のうち、3分の1は“いきなりエイズ”です。この状態だと、正直、対症療法しかなく、死を待つのみ。ですから、検査でHIV感染のうちに治療をスタートするのが大切なのですが、なかなか検査を受けてもらえていません。検査を勧めるキャンペーンをやっても、受けるのはマジメな若い女性で、本当に受けるべき人がはじき出されています。だからまず、性感染症にかかった人と不特定多数とのセックス経験がある中高年は検査を受けてほしい」

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