「30~79歳の約4700人中、冠動脈疾患および脳卒中の既往歴がない約2400人を11年間追跡調査した本邦での疫学研究では、ロックス・インデックスの値が高い人は脳梗塞(脳卒中のひとつ)の発症率が3倍、心筋梗塞では2倍という高い数値を示しました」
動脈硬化は進行すれば、治療を受けても元の健康な血管の状態に戻すことができない。しかし、ロックス・インデックスで判明する「動脈硬化のごく早期」であれば、食事や運動などの改善で健康な血管を取り戻せる。
ある33歳の男性は、1年前は深夜までの仕事、脂肪過多の食事と間食、運動時間がないという生活だった。
たまたま受けたロックス・インデックスで高リスクと判定。受診後、脂肪と炭水化物の摂取を減らし、野菜を特に夜多く摂取。深夜の間食を減らし、時間を見つけてウオーキングなどの運動をするようにしたところ、体重が7キロ減ってベストの状態になった。改めて受けたロックス・インデックスでは、低リスクに近い中リスクという判定だった。