もちろんそういう可能性はあります。しかし、そうとも限らずまったくデタラメということもあります。
その一例をあげてみましょう。先ほどと逆に、6カ月以内に亡くなった進行がんの患者さんを調べてみたら、これまた全員がAという治療を受けていたとしたらどうでしょう。これでは有効な治療とはいえません。生きている人だけを調べれば生存率は100%です。つまり「生き残った人」だけでなく、「亡くなった人」も全部調べる必要があるということです。
多くの医療の情報が、生き残った人たちだけを調べ、“生き残った人はこんな治療をしていた”なんてやっています。気を付けましょう。慣れれば簡単に見破れます。
医療数字のカラクリ