自律神経は、昼間など緊張状態で優位になる交感神経と、リラックス状態で優位になる副交感神経のバランスで成り立っている。心拍数や血圧は交感神経が優位の時に上がり、副交感神経が優位の時に下がる。これら2つの神経は、本来はシーソーのように交互に働くが、現代は前述のとおり、どちらか一方が優位な時間が長くなっている。特に、交感神経が優位になる時間が長い「頑張りすぎるタイプ」が圧倒的に多い。
■音楽を聴いてリラックス
ここから逃れるにはどうすればいいか? 小林教授がイチ押しするのは「音楽」だ。
「外部から受けた情報によって生じる喜怒哀楽の感情で、自律神経をつかさどる脳の視床下部が作用します。そして、体が働き続けていれば“休め”、休んでいれば“働け”というサインを送り、自律神経のバランスを整えます。人間の脳は、音楽を本能的に『快』と感じるようにプログラムされています。つまり、音楽を聴けば、視床下部への刺激になり、自律神経の調整を促してくれるのです」