どうなる! 日本の医療

「高度急性期病院」同士で熾烈な生存競争

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 これまで述べたように全国の多くの病院が赤字経営に陥り、消滅の危機にある。病院の経営側は病院の将来をどう見ているのか。徳島県を中心に26病院のほか、特養、老健施設などを経営する博愛記念病院(徳島市)理事長で日本慢性期医療協会の武久洋三会長に聞いた。

「厚労省は、団塊世代が後期高齢者となる2025年度に向けて新しい医療制度を推進しています。首都圏の大学病院に代表される高度急性期病院は、それに沿った病院を目指して多額の設備投資を行い、より多くの診療報酬を獲得しようとしています。しかし、これからは水ぶくれした高度急性期病院の内容が厳しくチェックされ、問題があれば『高度急性期病院』の看板を外される。今後、そのための熾烈な戦いが起きるのは間違いありません」

■看板を外されたら生き残れない

 例えば、都内の高度急性期病院の適正ベッド数は約1万5900床といわれるが、現在は約3万1000床もある。これからは規模の適正化に向け、厳しい機能評価がなされるのは必至だという。

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村吉健

地方紙新聞社記者を経てフリーに転身。取材を通じて永田町・霞が関に厚い人脈を築く。当初は主に政治分野の取材が多かったが歴代厚労相取材などを経て、医療分野にも造詣を深める。医療では個々の病気治療法や病院取材も数多く執筆しているが、それ以上に今の現代日本の医療制度問題や医療システム内の問題点などにも鋭く切り込む。現在、夕刊紙、週刊誌、月刊誌などで活躍中。