その結果、年間5000件の手術件数があっても淘汰される病院が出る可能性があるという。
そうならないために、多くの高度急性期病院では空きベッドを減らす目的で入院期間が90日を超える、“慢性期患者”を抱え込んでいるという。
「病院によっては2~3割近くの入院患者さんが、これにあたるといわれています。現在は7対1病院(入院患者7人に対して看護職員が1人勤務)の入院費が1日6万~8万円。慢性期の病床に移動すれば1日1万8000円程度ですから、急性期病院にとっては、患者さんに長く入院してもらった方が収入が多くなる仕組みです。しかし、今年の改定でここに大ナタがふるわれ、急性期での入院が長くなると1日の診療費をどんどん下げると厚労省が宣言しています。急性期病院は患者さんをどんどん退院させて、どんどん入院してもらわないと経営できなくなる。厚労省は非効率的な急性期医療を適正化しようとしているのです」
あなたの自宅近くの病院が突然なくなる。そんな事態がここ数年以内に訪れるかもしれない。
どうなる! 日本の医療