一方、たばこ代は年収700万円世帯が最低(約6700円)になっています。しかしそれを除けば、年収に反比例しているように見えます。実際、650万円世帯のたばこ代は1万5000円、750万円世帯では1万円ほどとなっています。ちなみに700万円世帯の金額が極端に少ないのは、統計誤差の可能性があります。
厚労省の国民健康栄養調査(2010年)によれば、収入が多い人ほど飲酒の回数が増える傾向にあるそうです。とくに男性で、その傾向が顕著に見られます。ところが喫煙率は、男女とも低所得層ほど高くなるのです。金持ちは酒に癒やしを求め、貧乏人はたばこで気分を紛らわす――という構図が読み取れます。
こうした傾向は、日本だけではありません。アメリカやイギリスでも、同じような調査結果が報告されています。
なお、学歴が高いほど喫煙率が低い傾向にあることも、さまざまな調査で明らかになっています。さらに、年収の多い家庭の子供ほど、高学歴になる傾向が強いことも分かっています。どうやら、年収と学歴と酒とたばこと健康は、深いところでつながっているらしいのです。
家計簿を見れば病気がわかる