ただ、ご子息が落ち着かないので、先生は困っている。本人も毎日叱られて困っている。だから何とかしなくてはいけません。ご子息は、「こころはいつも16ビート」のような活発な少年なのでしょう。現在は、学校や塾でエネルギーが不完全燃焼。そのため、課題は彼のエネルギーをどう燃焼させるかです。
キーワードは「肉体疲労」です。北海道時代と比べて大きな違いがあります。アイスホッケーから塾へと、放課後の日課が変わったことによるものです。北海道時代は週3回もリンクに立っていたので、かなりの運動量だったはずです。おそらくは毎日、肉体疲労を身にまとって過ごしていたことでしょう。でも、これは悪くはありません。筋肉の疲れは、多動を抑えます。それに、疲労は深い睡眠をもたらし、結果として日中の覚醒度を高めてくれるのです。
多動は、眠いのに眠れないような、中途半端なときに表れます。目がしっかり覚めて、頭がクリアなら、自制することができます。しっかり目覚めているわけでも、ぐっすり眠っているわけでもない、意識がトワイライトにある時間帯がもっとも多動になります。
薬に頼らないこころの健康法Q&A