これを人工的に目覚めている側にシフトさせる薬剤が「コンサータ」です。でも、これは不自然な方法です。期間限定で飲んでも構いませんが、いずれはやめるべき薬です。ご子息の場合、自分でやめてしまったので、もう飲まなくていいと思います。
多動性障害に対する根本的な解決法は、「多動には多動を!」です。多動性を建設的に発揮させ、存分に動き、力尽きてぐっすり眠ればいいのです。ご子息の場合、塾のない日にジョギングでもいい、他のスポーツでもいい、何らかの体を疲労させる日課を組むことでしょう。そうすれば肉体疲労が得られて、深い睡眠がもたらされます。翌日の覚醒度はかえって上がることでしょう。
ただし、睡眠時間は十分にとらなければなりません。塾のない日は早めに就床させ、塾のある日に短くなりがちな睡眠を補うことです。
多動性を吸収するものをあてがえれば、問題は解消します。「こころはいつも16ビート」でも、表面に表れた行動はかなり落ち着いてくるはずです。
薬に頼らないこころの健康法Q&A