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【歯の除菌】鶴見大学歯学部付属病院・3DS除菌外来(神奈川県横浜市)

鶴見大学歯学部付属病院の花田信弘教授(提供写真)

 簡単にいえば、虫歯や歯周病の状態は、バイ菌がたくさんいるドブの中で傷口を開きっ放しにしているようなもの。日本歯科医師会のエビデンス集に挙げられている虫歯や歯周病が発症に関係する疾患は動脈硬化、高血圧、糖尿病、肺炎、がん、心筋梗塞、脳卒中、メタボ、認知症、関節リウマチ、妊婦の低体重児出産など数多い。

 イタリアの研究データでは、歯周病の治療をして2カ月間、除菌治療をすると、初期の動脈硬化であれば改善することが確認されているという。

「実は、歯肉炎から始まる“歯周病”という生活習慣病予備群は、小学生くらいからスタートしています。ですから本来、理想としては子供のころから除菌治療を開始した方がいいのです」

 3DS除菌は2~4週おきに5回通院(4カ月以内)して、1回分の治療になる。具体的には、歯型を取って上下のマウスピースを作り、そこに薬を塗って5分間、歯にはめて除菌をする。除菌薬は、通院時に測定した虫歯菌や歯周病菌の量によって10種類の中から選定する。体の方も血圧測定、体組成計測定で状態を確認し、栄養指導や運動指導も同時に行う。

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