栄養士明かす「夜中にラーメン」でも太らないのはこんな人

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写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 酒を飲んだ後のラーメンをやめられないサラリーマンは多いだろう。新年会の帰りに一人で暖簾をくぐるなんて人もいるのでは? それで太ってしまうのだが、ちまたにはがっつり食べてもダイエットに成功した“スリム”もいる。この違いは何なのか。「なぜあの人は、夜中にラーメン食べても太らないのか?」の著者で管理栄養士の道江美貴子さんに聞いた。

 道江さんは、食べた食事を記録するとインターネットで管理栄養士から食事改善アドバイスを得られるダイエットサービス「あすけん」を運営。2015年11月には会員が60万人を突破した。8年ほどで蓄積された食事データは2億食を超えている。「これらの食事データを分析すると、ダイエットに成功する人の共通点が見えてきたのです」

 具体的に紹介しよう。

(1)空腹を我慢しない

「ダイエットの成功者というと『空腹を我慢しすごく頑張っている』というイメージがあるかもしれませんが、成功者ほど頑張り過ぎていない傾向がある。ストイックなダイエットは一生続けられず、リバウンドを招くからです」

“適正な範囲で”が大前提だが、1日3食きちんと食べている。

(2)おやつを食べる

「成功者には、少量のおやつを食べている人が結構います。1番人気はチョコレートで、おやつ全体で1日平均150キロカロリーほどは取っている。ストイックになり過ぎないことの表れでしょう」

(3)ごはんを大盛りにしない

 成功者と失敗者の大きな違いは食事の内容。

「成功者の炭水化物の摂取量は、総摂取エネルギーの55%程度。炭水化物を食べてはいるが、ご飯の大盛りやお代わりなどはしていません」

 一方で、肥満を改善できない37歳男性の実例では、「朝=ミックスサンド、ツナマヨおにぎり、カフェオレ、昼=カップ焼きそば、ゴボウサラダ、コーラ、夜=チキン南蛮弁当、缶ビール」で、「炭水化物中心」「マヨネーズで味付け」「多くの油が混ざっている」「揚げ物+マヨネーズ入りタルタルソース」など、想像以上に高カロリーだ。

(4)同カロリーでも野菜が多い

「当然ながら、摂取カロリーが少なければやせます。しかし、さらに分析すると、野菜の量がポイント。同じように摂取カロリーを制限していても、野菜を1日350グラム以上取っている人は6カ月で4.0キロ減量したのに対し、そうでない人は2.5キロの減量でした」

(5)「サラダ」の言葉にごまかされない

「『○○サラダ』というメニュー名でも、マヨネーズ和えのものはカロリーが高くなります」

 居酒屋の人気メニューであるポテトサラダは、「サラダ」とついていても、主原料はジャガイモで、ダイエット中には控えたい糖質が多い。しかも、マヨネーズを大量に使っている。

(6)メリハリをつける

「『夜は飲み会だから昼は軽めに』『平日はある程度制限するけど、土日は家族と共に好きなものを気にせず食べる』『朝だけは好きなものを食べる』など、成功者はメリハリをつけた食事をしています」

 (1)~(6)を総合すると、「夜中にラーメンを食べても太らない人」は、「何をどのように食べれば太らないかを知っている人」だ。夜中のラーメンがデブまっしぐらと本当に理解していれば、翌日や翌々日の食事で調整するだろう。「目についたものを食べる」「とにかく空腹を満たせばいいと思い食べる」というタイプは、ダイエット成功者にはなれない。

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