役に立つオモシロ医学論文

低炭水化物ダイエットで死亡リスクが増える?

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 その結果、死亡のリスクは低炭水化物、高タンパク摂取が2点増加するごとに4%上昇することが示されました。特に心臓病による死亡は、2点増加するごとに15%の上昇が示されています。

 2013年1月にプロス・ワンという科学誌に掲載された論文でも、低炭水化物ダイエットに関する4研究の統合解析で、死亡リスクの上昇が示されています。あまりにも厳しい低炭水化物ダイエットを長期間続けることは、健康に良い影響を与えない可能性があり、注意が必要です。

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青島周一

青島周一

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。