健康は住まいがつくる

刺されると強いかゆみ トコジラミの被害が一般家庭に拡大中

怪しい虫刺されには要注意(提供写真)

 いまでは宿泊施設から一般家庭にまで被害が拡大してきているという。営業施設は保健所の監視対象となっていることから報告・相談を控える傾向があるため、現在は都内保健所のトコジラミ被害の相談件数の約8割は一般住宅が占めている。

 トコジラミの成虫の大きさは5~8ミリで、茶褐色の平たい体つきをしている。夜行性なので、昼間は畳や家具と床のすき間、ベッドマットの下やすき間、壁に掛けた額やカレンダー、カーテンの折り返しなど、暗くて狭いすき間に潜んでいる。夜中、人が寝静まるとはい出てきて血を吸うのだ。(写真は「日本環境衛生センター」提供)

「トコジラミは衣類の中に潜り込んで刺すことはなく、体の露出部を刺します。ですから、朝起きて寝間着の袖口や首回りなどに沿って、並んだ虫の刺し口があるようなら室内に潜んでいる可能性があります」

 明かりをつけるとすぐ隠れてしまうので、数が少ないと発見することは難しい。大量に繁殖すると潜む場所の周辺に糞による黒っぽいシミが点々と見られるようになるという。

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