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【気管支ぜんそく】同愛記念病院・アレルギー呼吸器科(東京都墨田区)

同愛記念病院のアレルギー呼吸器科(C)日刊ゲンダイ

 気管支ぜんそくが疑われる場合、初診時に①~⑤のすべてを2時間くらいで行えるので、その日のうちに正確に診断できるという。

「即日診断できるので、初診当日からスムーズに治療を開始することができます。治療薬は吸入ステロイド薬を中心に、気管支拡張薬(経口・吸入)、抗アレルギー薬(経口)などを症状の強さや発作の頻度に応じて組み合わせます。頻繁に発作を起こす重症例には、最新の分子標的薬のIgE抗体製剤(皮下注射)も用いています」

■吸入薬は使い方を間違えると悪影響も

 発作時に使う気管支拡張薬(吸入)は、使い過ぎると逆に悪影響を及ぼす場合があるので注意が必要になる。その辺の薬の使い方のノウハウを細かく指導できるのも、アレルギー性疾患に精通する同科の特色だ。

 成人の気管支ぜんそくは根治することはできないが、薬でのコントロールが十分可能。一方で、発作で窒息死する「ぜんそく死」が、いまだに年間2000人弱いる。決して、あなどってはいけない。

 関東大震災(大正12年)のときに米国から送られた義援金をもとに、1929(昭和4)年に開院。
◆スタッフ数=常勤医5人、非常勤医7人
◆年間初診患者数=約1600人
◆気管支ぜんそく患者の割合=外来約70%、病棟約20%

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