「健康格差」という言葉をよく耳にするようになりました。所得格差が、国民の健康に深刻な影を落としているというのです。この連載でも、世帯年収と食料品の購入パターンが深く関係していることをたびたび取り上げてきました。
しかし今回は、少し視点を変えて、スポーツへの出費を見ていくことにしましょう。
スポーツにも、収入による格差があることはよく知られた事実です。なかでもゴルフは、最も典型的な例です。好きか嫌いか以前に、それなりの経済的余裕がなければ、コースに出ることすら、ままなりません。
表①は、2人以上の勤労世帯の出費をまとめたものです。大きくスポーツ用品とスポーツ施設利用料に分かれますが、そのどちらも年収の多い世帯ほど金額が増えています。とくにゴルフ場の利用料で、「低所得層」と「1500万円超の世帯」とで6倍近い格差があります。
家計簿を見れば病気がわかる