一方、ガソリン消費は所得に関係なく、ほぼ一定の傾向が読み取れます。つまり、所得によらず、同じ量だけガソリンを消費しているわけです。しかし一般に高所得層は燃費の悪い大きなクルマを購入しますから、低所得層よりも、クルマでの移動距離が少ないと言えそうです。クルマをよく使う人は、それだけ歩かないため、糖尿病リスクが高まります。
以上まとめると、高所得者ほど電車通勤が多く、クルマ移動が相対的に少ないことから、低所得者と比べて糖尿病のリスクが低いと説明できそうです。
一方、独身者の通勤定期代には、2人以上世帯のような明確な傾向は見られません(表2参照)。ただし年収600万円超の人の定期代は、群を抜いて多くなっています。ガソリン代は、年収によらずほぼ一定の金額を使っているように見えます。したがって、独身者では高所得の一部の人を除いて、糖尿病リスクは所得に関係しないと思われます。ただし、まだ確認されていない、あくまでも仮説の話です。
家計簿を見れば病気がわかる