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ビタミンCはピーマンで

ビタミンC摂取のイチ押しは赤や黄色のピーマン
ビタミンC摂取のイチ押しは赤や黄色のピーマン(C)日刊ゲンダイ

 今の時季、特に意識してビタミンCを取るようにしてください。風邪やインフルエンザにかかりにくくなりますし、たとえかかっても軽い症状で済むでしょう。ビタミンCには免疫機能を強化し、抗ウイルスや抗菌作用があるからです。

 ところが人間と猿はビタミンCを体内で作ることができないため、口からビタミンCの食材を取る必要があります。もし、風邪やインフルエンザによくかかるようなら、粘膜の弱さに加え、偏った食事によって血中のビタミンC濃度が低いことが考えられます。食事内容を見直すきっかけにしてください。

 ビタミンC摂取のアドバイスをすると、「たくさん取っても、尿に排泄されて体に吸収されないのでしょう?」とよく質問されます。しかし、実はその排泄率はさほど多くありません。一般的にいわれている排泄率は、一度に1000ミリグラム取った場合で27%、2000ミリグラム取った場合で24%。2~3割にすぎません。

 しかも、摂取してから3時間をピークに、体内のビタミンC濃度は下がっていきます。だからビタミンCに関しては、取り過ぎより不足を心配した方がいいと思います。

 ビタミンC摂取の食材としてイチ押しは、赤や黄色のピーマンです。ビタミンCは熱に弱いという弱点がありますが、ピーマンに含まれるビタミンCは、同じく含有成分であるビタミンPによって熱から守られるので、効率よく摂取できます。赤ピーマン、オレンジ、トマトジュースで作った生スムージーは、栄養面はもちろん味も最高です。

 食後やブレークタイムに、柿、イチゴ、キウイフルーツ、柑橘系などの果物を取るのもお勧めです。

 また、飲み物には煎茶を。ビタミンCが豊富ですし、お茶に含まれるカテキンにも強い殺菌作用があります。風邪やインフルエンザにかからない、うつさない体づくりに、より役立つでしょう。

佐藤智春

佐藤智春

スタイリストとして活躍していた32歳の時、働き過ぎで体調を崩しダウン。「分子整合栄養医学」に出会い、人体と栄養の関係を学び、実践を重ねながら健康を取し、血液栄養診断士の資格を取得。現在はクライアントの血液データから栄養を厳密に把握し、食と医療、ライフスタイルを具体的に提案。著書に「卵を食べれば全部よくなる」「男は食事で出世させなさい」「身長を伸ばす7つの法則」など。