真似したい伝承療法

山梨県の桑の葉パウダー

山梨県の桑の葉パウダー(C)日刊ゲンダイ
マウスでは中性脂肪やコレステロールに効果

 山梨県の西部に位置する南アルプス市。古くは養蚕業が盛んだったが、時代の趨勢によりかつての勢いはない。

 だが、一部で伝統産業を見直す動きが高まり、養蚕とは違った新しい形で復活しつつある。それが“桑の葉パウダー”だ。

 養蚕業では、蚕の餌である桑の葉は欠かせない。南アルプス市では今でも桑畑が多く、桑の葉も豊富にある。その桑の葉を、今度は人の健康に役立てようと見直したのだ。

 そして東京農業大学農学部教授の長島孝行氏らの研究により、桑の葉は優れた天然機能食品であることがわかってきた。

 それは、マウスの実験で判明した。脂肪分と糖分の高い餌を与えたマウスは当然、中性脂肪値や総コレステロール値、血糖値が高くなる。しかし、この高カロリーな餌に1%の桑の葉を加えるだけで、前述の数値が有意に低下したというのだ。また、マウスの肝臓の重量も低下したことから、肝臓の脂肪量の改善も見られたことが推測できる。あくまでもマウスの実験段階に過ぎないが、健康を気遣う人にとっては興味深い食品だろう。

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宮岸洋明

1965年、石川県生まれ。出版社勤務後、95年、健康ライターとして独立。以来20年、健康雑誌などで取材・執筆活動を開始。本連載では、世界的な長寿国である日本の伝承料理がテーマ。「健康長寿の秘訣は“食”にあり」をキーワードに、古くから伝えられてきた料理や食材を実食し、その栄養価、食味や調理法を紹介。筆者自身も、約1年前から数々の伝承料理を食べ約20キロのダイエットに成功。メタボを脱出し、健康診断もオールA。