この連載の最後のテーマとして、「教育への支出」を取り上げます。高所得世帯の子供ほど、教育に金をかけられるため、一流大学に進める可能性が高いといわれています。
一流大学の出身者は、一流企業のサラリーマンや高級官僚、つまり将来の高所得者になりやすいというのは、よく知られた事実です。貧富の格差や社会的階級が固定する元凶ともいわれています。金持ちの子は金持ちに、貧乏人の子は貧乏人に……。この現象は日本だけでなく、世界中で進行しています。
ところがそれだけでなく、健康格差も固定されつつあるのです。生活習慣病の罹患率は、高学歴者ほど低くなることが知られています。学歴が高いほど、健康と病気について知る機会が増えるため、食事と運動、喫煙や飲酒に対する意識が高まり、より健康的な人生を送れるというのです。
■子が親以上に健康に気をつかう
家計簿を見れば病気がわかる