医者も知らない医学の新常識

がん検診は必ずしも長生きにつながらない

(C)日刊ゲンダイ

「ならばもう検診はすべて受けるのをやめてしまえ」と思う方がいるかもしれません。しかし、それもまた賢いことではありません。たとえば、ヘビースモーカーだった方は、もちろん禁煙することが大前提ですが、CT検査による検診を受けることによって、おそらくは寿命を延ばす効果もあるのです。

 このように、個々の人の生命に影響を及ぼす病気はさまざまなので、そのリスクに応じた検査こそが理想のがん検診であるのかもしれません。

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石原藤樹

石原藤樹

信州大学医学部医学会大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。