脳脊髄液減少症が治る「ブラッド・パッチ」って何だ?

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 頭痛やめまいなど、原因不明の不調に悩んでいる人は、「脳脊髄液減少症」という病気の症状かもしれない。先日、この脳脊髄液減少症の治療法「ブラッド・パッチ」に健康保険が適用される見通しになった。4月くらいから実施されるのではないかとみられている。治療の第一人者である国際医療福祉大学熱海病院・脳神経外科の篠永正道教授に話を聞いた。

 脳脊髄液減少症の症状は多岐にわたる。

「代表的なものは頭痛ですが、必ずしもそうとは限らない。めまい、吐き気、だるさ、目がかすむ、耳鳴り、物忘れがひどいなど、いわゆる不定愁訴がいくつも組み合わさっています。そのため、診断が非常に難しい」

 血液検査や画像検査などで異常が見つからない。そのため、患者はあちこちの病院を渡り歩く。心療内科に回される患者も多い。物忘れの症状から認知症と診断され、「高齢だから仕方ない」と診断に疑いを持たれていないケースもある。

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