独白 愉快な“病人”たち

脚本家・内館牧子さん(67) 心臓弁膜症

内館牧子さん(C)日刊ゲンダイ

 心臓にある弁の閉鎖不全で血液が逆流していた上、冠動脈も危険な状態になっていて、人工弁と人工血管への置換術という手術を受けました。死んで当然の難手術で、手術時間は13時間に及び、入院期間は3カ月。60歳にして人生初の入院でした。

 それまでは、予防注射も中学生以来したことがないくらい健康だったんです。中学・高校と水泳部で体を鍛え、社会人になってからはテニスとヨット。脚本家になってからは週2回のジム通いを欠かさず、倒れる3年前からはベンチプレスまでやっていました。

■あの状態から3カ月で回復したのは“奇跡”と驚かれた

 ただ、倒れる半年前に少し動悸がすることがあって、都内の病院で健診を受けたんです。その時は「心臓の弁が多少悪いですが、すぐにどうこうなることはないので2~3年様子を見ましょう」と言われたばかりでした。

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