お腹が冷えただけにあらず…冬の「危ない下痢」見極める

血便、発熱、強い腹痛に注意(C)日刊ゲンダイ

 同じ下痢でも、「血便」「発熱」「強い腹痛」がある場合は、細菌性が疑われる。早めに消化器専門医を受診し、「最近、何を食べたか」を告げて、便の培養検査まで受けておいた方がいい。

「ウイルス性の下痢と違って、感染した細菌に対する抗生物質が有効ですが、誤診などによって適切な治療が行われなかったり、放置して重症化すると深刻な状態を招きかねません。腎不全を起こして人工透析を受けなければならなくなったり、毒素が全身に回って多臓器不全を起こし、命に関わるケースもあります」

 下痢で内科に行ったら「風邪でしょう」と診断され、処方された薬を飲んでいるのにちっとも改善しない。そのうち、血便が出るほど悪化して腸内がただれてしまった患者も珍しくないという。しっかり見極めたい。

 腸が詰まって起こる下痢も要注意だ。大腸がんが大きくなり、徐々に腸管が詰まりかけてくると下痢を起こす。「詰まる」のだから便秘になりそうな気もするが、むしろ逆だという。

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