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今からでも遅くない 中高年でもピロリ菌の除菌は効果アリ

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写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 今月2日、佐賀県が県内すべての中学3年生(約9000人)を対象に、ピロリ菌の検査・除菌に必要な費用を全額助成する方針を発表した。検査費6000~7000円と、治療費の自己負担分4000~5000円が助成される。

 これまでも市町村単位でピロリ菌の除菌に対する助成は行われているが、県単位では珍しい。佐賀県は、75歳未満の人口10万人当たりの胃がん死亡者数が全国で2番目に多い。除菌を推進することで、胃がんの患者を大幅に減らすことを期待しているのだ。

 ピロリ菌は、胃がんの原因になることがはっきりと明らかになっている。日本では50歳以上の80%、中高生の約5%が感染しているといわれる。若い年齢で除菌すればするほど胃がんの予防効果が高いこともわかっているため、今後はさらに若年層のピロリ菌の除菌に対する助成が全国的に広がっていくだろう。

 もちろん、若年層ではなくなってしまった人の除菌も胃がん予防効果は大きい。50歳を越えてからでも効果は認められているから、これまでスルーしてきた人も積極的に検査・除菌に取り組みたい。