インフル大流行で期待外れ露呈 「4価ワクチン」は効かない

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「インフルエンザワクチンは昨年流行したインフルエンザウイルスをもとに、今年の流行を予想して作ります。現在、流行しているのは、09年に広まった新型インフルエンザと同じタイプ。あとはB型と抗原変異した香港A型です。もともと今年は新型インフルエンザタイプの大流行は予想していなかったようです。香港A型の予想が当たっていても、いまのように抗原変異したものには効き目が薄い。B型はそもそもワクチンが効きづらい。つまり、予想が外れたことがワクチンが効かないという声の原因でしょう」(石原院長)

 そもそも、日本のインフルエンザワクチンは効きにくいように作られているという。

「日本のインフルエンザワクチンはスプリットワクチンと言って、発育鶏卵で増殖させたウイルスの粒子をバラバラにして、液体に溶かして注射します。昔は全粒子型という、もっと強力なワクチンが使われていたのですが、副作用が強いため使われなくなったのです。外国では免疫増強剤を使用したワクチンや点鼻のワクチンも使用されていますが、日本ではまだ使われていません。そうした意味で、日本のインフルエンザワクチンは海外のものより効果が劣るのです」(石原院長)

“高価なワクチン”を打ったからといって、安心してはいけないということだ。

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