有名病院 この診療科のイチ押し治療

【慢性肝炎】武蔵野赤十字病院・消火器科(東京都武蔵野市)

(提供写真)

「この薬は85%の患者さんに有効なのですが、特定の遺伝子に変異がある場合は約40%しか効かないだけでなく、治療に失敗すると耐性ウイルスができてしまう恐れがあるのです。無効症例の多くは耐性に変異していると考えられます」

 そのため、日本肝臓学会では事前に遺伝子検査をすることを推奨してきたが、すべての医療機関がきちんと実施してきたかは不明。保険適用から1年が経過し、耐性ウイルスのキャリアーがさらに増えると考えられている。

「当科は耐性ウイルスを出さないためにも、すべての患者さんにウイルスの遺伝子変異のチェックをしています。その上で、いまは昨年9月に保険適用になった別の2剤合剤と3剤合剤の飲み薬を第1選択薬としています」

■データ
日本赤十字社東京支部設置の病院。1949年開設。
◆スタッフ数=常勤医師17人
◆2015年初診患者数=3395人(うちB型肝炎296人、C型肝炎545人)

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