作家急死で物議 「糖質制限ダイエット」に向かない人とは

肉ばかり食べてると…(C)日刊ゲンダイ

 それで、改心した。

「桐山さんは深夜の執筆中に揚げ物やパスタなど高カロリーな糖質を食べることも多かったようですが、ダイエットを機に糖質は一切やめたと聞いています」(前出の関係者)

 その後の劇的なダイエットが糖質制限だった。糖質を極力控える代わりに、主食として取り入れたのは豆腐、チーズ、肉、魚。酒は焼酎とウイスキーを飲む。その結果が冒頭の減量成果で、診断時に215㎎/dlだった血糖値(正常値は109以下)はわずか3カ月で93に低下したという。

「おかずをたくさん食べて、お酒も飲んで、しかも痩せられる」というのが糖質制限ダイエットの触れ込みだから、酒好きほど“愛好者”になりやすい。そこに落とし穴がある。桐山氏のように糖尿病の人は、要注意だ。

「糖尿病の人が飲酒をすると、一時的に血糖値が下がり、低血糖になりやすい。服用している薬の種類によっては、薬そのものに低血糖のリスクがあるのでなおさらです。糖尿病の人にとって低血糖は、危険を伴うことがあります。飲酒の間には、茶碗に半分くらいの糖質を取った方がいいのです」(前出の加藤氏)

 健診でのイエローカードをキッカケに、食生活を改める人は少なくないだろう。だが、糖質制限ダイエットは、やり方によっては心筋梗塞や脳梗塞が増えるという報告もある。食事改善を始めるなら、医師に相談することだ。

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