過剰摂取は健康に悪影響 「ビタミンD」はどう取るべきか

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 ビタミンDの過剰摂取によって血液中のカルシウム濃度が上昇すると、心臓、肺、胃、腎臓、血管、筋肉などに、カルシウムが沈着しやすくなる。腎臓に付着すると石灰化して腎結石ができてしまったり、腎機能が障害を起こし、腎不全になるケースもある。腎臓に蓄積したカルシウムの影響で血液の濾過ができなくなり、尿毒症を招いて命に関わることもある。

 そこまで重症化していない場合でも、食欲不振、吐き気、下痢、便秘、脱水症、高血圧、不眠などの症状が表れる。取り過ぎは禁物だ。

「ビタミンDは、午前中に20分ほど日光を浴びるだけで必要な量が体内でつくられます。これに、毎日ではなくてもいいので、サケやサンマなどの魚、天日干ししたしいたけやきくらげを意識して食べ、一緒にカルシウムを含んだ大豆製品やゴマなどを取れば十分です。過剰摂取のリスクを考えると、サプリメントを飲んでまで補給する必要はないでしょう」

 厚労省が発表している成人のビタミンDの摂取量の上限は1日50μg。紅ザケは100g当たり33μg、サンマは同19μg、干ししいたけは同16.8μg、乾燥きくらげには同435μgのビタミンDが含まれている。

 食事と散歩だけで問題ないのだ。

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