独白 愉快な“病人”たち

女優・シャンソン歌手・画家 藤田三保子さん(62) 膠原病

藤田美保子さん(C)日刊ゲンダイ

 ところが、視聴率の関係でその番組の撮影が中止になって、急にまとまった休みが取れたんです。さっそく大学病院へ行くと、「普通、これだけの高タンパク尿なら即入院です」と言われ、「ネフローゼ症候群が考えられる」と告げられたんです。

 その後、主人の縁で紹介された病院で腎臓の組織を取る腎生検を行い、「ループス腎炎」と診断されました。膠原病に伴う腎臓の病気です。自分の細胞を攻撃してしまう膠原病は、原因不明の不治の病。27歳で入院となり、はじめは急性期の治療としてステロイドホルモン剤を大量(10錠)に飲みました。そこから、日々のデータを見ながら4分の1錠ずつ減らしていくんです。

■禁止されていたが投薬中に妊娠

 薬は劇的に効くんですが、副作用として食欲増進とムーンフェース(顔のむくみ)、将来的には白内障の可能性もあると言われました。実際、3カ月半で退院はしましたが、薬は飲み続けるのでムーンフェースのままですし、体は太って女優に復帰できない状態でした。

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