さらに次のステップとしては、その対処法で副作用をはじめとした有害事象が起こっていないかどうかをチェックします。たとえば、降圧剤を飲む場合、副作用が出ないかどうかをしっかり確認することが大切です。仮に少しでも副作用があれば薬の種類を替えなければいけません。逆に副作用がないようならその方法を続けます。こうした対策を講じておけば、何もしないで徐々に病気が経過していく人よりも、はるかに病気の進行を防ぐことができます。
もちろん、検査や投薬を受けるには、それなりの費用がかかります。しかし、心臓疾患は早い段階で対処すればするだけ負担を減らせる病気といえます。高齢になって心臓疾患が発覚し、入院して大がかりな治療を受けなければならない状況になってしまえば、金銭的な負担もはるかに増えてしまうのです。
一般的な人間ドックを日帰りで受ける費用は7万~10万円程度です。週1回、会社帰りに居酒屋で一杯やって3000円使っている人は、1年間で15万円弱になりますから、週1回の居酒屋通いを1年間だけ回数を半分にガマンすれば、検査費用は賄えます。病気になってしまえば、治療費が数十万円になるケースもあります。自分が高齢になったとき、病気にならないように投資しておくのは、賢い選択といえるでしょう。
天皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」