塩辛い食べ物、つまり塩分が多く含まれている食品の摂取が多いほど「胃がんになりやすい」という研究はこれまでに複数報告されています。ただ、実際の塩分摂取量ではなく、塩辛い食べ物に対する「好みの強さ」と胃がん発症リスクの関連についてはあまり検討されていませんでした。日本疫学会誌2016年2月号に、「塩辛い食べ物に対する好みが胃がん発症と関連するのか」を検討した前向き観察研究が掲載されています。
この研究では、がんや心臓病のない40~79歳の日本人4万729人を対象に、アンケート調査を行っています。塩辛い食べ物の好みに関して「全く好まない」「どちらかといえば好まない」「どちらとも言えない」「どちらかといえば好む」「強く好む」の5つのグループに分け、14・3年間(中央値)追跡調査しています。
「アルコールの摂取」「喫煙状況」「胃がんの家族歴」「野菜や果物の摂取頻度」「塩分の摂取量」など結果に影響を与えうる因子で調整し、胃がんの発症リスクを検討しました。
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