しかも、いまは限度額をさらに引き上げようという議論が行われています。実は限度額が引き上げられた最大の理由が、がん医療費の高騰にあるといわれています。とくに抗がん剤治療では、患者1人に、1カ月で数百万円かかるケースも珍しくありません。
限度額が徐々に引き上げられて、月々の負担が30万円、40万円に達する日も、そう遠くなさそうです。
<1>生存率アップの弊害?がん患者が抱える3つの経済リスク
- 2016年02月22日
<3>患者を経済的に苦しめる元凶 急増する通院医療費の理由
- 2016年02月24日
永田宏
長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授
筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。