独白 愉快な“病人”たち

フリーキャスター・梶原しげるさん(65)軽度脳梗塞

少年の頃から心配症だったという(C)日刊ゲンダイ

 1週間後、検査結果を聞きに行くと、医師はぶっきらぼうにひと言。

「胃酸過多。しいて言えば」

 私はすっかり、ひやかしの患者です。結局、母と東京で飯を食べて帰ってきました。

■「暇」がネックに

 振り返ると、42歳でフリーになってから10年は暴飲暴食と激務の日々でしたけど、病気の心配はしなかったですね。ということは、暇だから余計なことを考え始めるのかもしれません。40代のときはスーツが着られないほど下半身が太りましたが、外食も減り、家で魚や野菜中心の食事になり、酒も2合までと控えめでした。

 最近は、心配事の対象が自分から周囲にシフトしてきました。出かけるたびに、亡くなった友達と来た店、好きだった食べ物を思い出すことが多くなった。うちの犬もいい年になり、脳疾患でたまにけいれんを起こすんです。

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