実際、BMIが30を超えると、喘息の発症率は2倍になるという研究結果も報告されている。
「そのメカニズムはハッキリしませんが、肥満細胞から出るレプチンという物質がさまざまな炎症のもととなる“好酸球”の働きを活発化させ、抗喘息薬の効果も低下するなどとも言われています」(水谷院長)
喘息というと子供の病気というイメージを持つ人がいるが間違いだ。ある研究では、20歳前に喘息になった人は全体の20%、20~40歳が30%、残りが40歳以上だったという。
「大人の喘息は治療が長引くことがあり厄介です。ただし、喘息はそう簡単にかかる病気ではありません。2~3週間程度の咳なら咳喘息であり、8週間以上続く咳で、X線検査などでがんをはじめとした病気が否定されて初めて喘息と診断されます」(水谷院長)
太った人の長引く空咳は、胃液が逆流して喉頭部まで達する逆流性食道炎であるケースも多い。