サラリーマンのパワーup 食で不調を撃退する

スギ花粉症はトマトで悪化?

(C)日刊ゲンダイ

 春一番とともに花粉症のシーズンがやってきました。さまざまな対策や工夫をしていても、年々ひどくなると感じている人もいるのでは? それはもしかしたら、食べているものに関係しているかもしれません。

 花粉症とは、花粉だけに反応する抗体が、アレルギーの原因物質(アレルゲン)に対してIgE抗体を作り、鼻の粘膜にある肥満細胞からヒスタミンが放出され、アレルギー症状が出る状態をいいます。簡単にいえば、鼻の粘膜が弱くなってバリアが壊れ、くしゃみ、鼻水、鼻詰まり、皮膚や粘膜のかゆみなどを引き起こすのです。

 最近、驚いた情報としては、花粉症の人は、食物に含まれるタンパク質の分子構造が花粉と似ている食べ物を取ると、症状が悪化するということです。それらNG食品が、体に良いとされる果物や野菜に多いのです。「健康のために」と思ってせっせと食べているものが、花粉症の症状を悪化させている可能性もあるのです。

 たとえば、スギやヒノキの花粉症の人は、ナス科のトマト、ピーマン、シシトウ。ハンノキ・シラカバの花粉症の人は、リンゴ、モモ、サクランボ、ビワ、メロン、スイカ、ジャガイモ、ニンジン、キュウリが駄目。食後の果物やサラダで日常的に食べそうな食品です。

 すべての人に起こることではないとはいえ、知っておくに越したことはありません。いずれも、加熱すると分子構造が変わるので、そうするのも手です。花粉症の症状がひどい人は、何を食べるかにも注意を配るといいでしょう。

佐藤智春

佐藤智春

スタイリストとして活躍していた32歳の時、働き過ぎで体調を崩しダウン。「分子整合栄養医学」に出会い、人体と栄養の関係を学び、実践を重ねながら健康を取し、血液栄養診断士の資格を取得。現在はクライアントの血液データから栄養を厳密に把握し、食と医療、ライフスタイルを具体的に提案。著書に「卵を食べれば全部よくなる」「男は食事で出世させなさい」「身長を伸ばす7つの法則」など。